こんにちは、なるみ(@naru28_)です(*´◒`*)💕
GW最終日に姪っ子を連れて<映画ドラえもん のび太の月面探査記>を見てきました!
大山のぶ代さんがドラえもんの声をしていたときの映画シリーズは全て見ていたのですが、声が新しくなってからは初めて映画を見ました。
結果的にいうと本当に面白くて、今まで見なかったことを後悔したくらいです。
やはりドラえもん映画の根本は変わらず、とてもメッセージ性のある映画でした。
子どもだけではなく、むしろ大人だからこそ楽しめる点も多かったです。
今回は特に神話や異説・定説などの話が入っているストーリーだったので、そういったジャンルのお話しが好きな方には特に楽しめる内容だと思います。
- のび太の月面探査記を見た感想レビュー
- ネタバレ考察と疑問に思った部分と謎
今回こちらの記事ではこれらについて触れていくので、まだ見ていない方は注意してください。
もう見た方は照らし合わせながらこちらの記事を楽しんでくださいね💕
この記事の内容
のび太の月面探査記のあらすじ
月面探査機が捉えた白い影が大ニュースに。のび太はそれを「月のウサギだ!」と主張するが、みんなから笑われてしまう…。そこでドラえもんのひみつ道具<異説クラブメンバーズバッジ>を使って月の裏側にウサギ王国を作ることに。
そんなある日、不思議な少年・ルカが転校してきて、のび太たちと一緒にウサギ王国に行くことに。そこでのび太は偶然エスパルという不思議な力を持った子どもたちと出会う。
すっかり仲良なったドラえもんたちとエスパルの前に謎の宇宙船が現れる。エスパルはみんな捕えられ、ドラえもんたちを助けるためにルカも捕まってしまう!
はたしてのび太たちはルカを助けることができるのか!?
ゲスト声優さんと主題歌
今回の映画をより一層良いものにしてくれたのが、平井大さんが歌う「THE GIFT」です。
そしてゲスト声優さんたちはこちらです。
ルナ | 広瀬アリス |
キャンサー | 中岡創一(ロッチ) |
クラブ | 高橋茂雄(サバンナ) |
ゴダート | 柳楽優弥 |
ディアボロ | 吉田鋼太郎 |
皆さん違和感なくとても上手でした。ゴダートは男前でした。
<今作でも友情の大切さが描かれていた>のび太の月面探査記を見た感想レビュー
声が変わってから見ていなかったことを後悔するくらい面白かったです。姪っ子と見に行ったのですが、姪っ子を差し置いて号泣していました。笑
ドラえもんの映画は世界観がキラキラしていて、まさに大人も子どもも楽しめるストーリー。
主題歌もとてもピッタリだったと思います。
またエンディングも楽しめるようになっていたので、最後の明かりがつくまでたっぷり楽しめました。
ただ小学生~中学生くらいの、いろいろなことが少しずつ理解できるようになってきた年齢の子たちが見るのには少し難しいかもしれません。
というのも、定説・異説という言葉がまさにややこしいし、内容を理解しきるのは時間がかかりますね。
ある程度の知識が身についている大人や、純粋に「ドラえもん」を楽しめる年代の子どもたちにはとても面白いです。
そして毎度毎度ドラえもんの映画には、純粋に子どもが楽しめるストーリーの裏にメッセージが隠されていると個人的に感じています。
今作の<のび太の月面探査記>では、それが友情でした。
アニメ版では絶対にイジワルなジャイアンとスネ夫も映画の中では協力し合い、のび太や他の友人のために必死に駆け回っていますし彼らの友達に対する友情が深く描かれているシーンがあります。
これはやっぱり良いなあと感じた部分ですね。
今回の映画は友情だけでなく、想像力の大切さが描かれていました。
想像力によってうまれた異説の世界と、定説とされてきた現実世界。
人間の夢が詰まっていますよね。異説とされてきたことをドラえもんの道具を使ってですが、想像して現実の世界のようなものにするんですから。
のびたの月面探査記、総じて素晴らしかったです!
【がっつりネタバレ注意!】ストーリーの流れ
月面探査機が捉えた白い影を見たのび太は月にウサギがいると主張しますが、みんなに笑われてしまいます。悔しくなったのび太はドラえもんの道具<異説クラブメンバーズバッジ>を使って月の裏側にウサギ王国を作りました。
いつものメンバーに見せようとすると、転校生のルカも参加したいということで一緒にウサギ王国へ行くことに。
そこでドラえもんは異説メンバーズバッジがとれると定説の月の世界に戻るため空気もなくなってしまうから注意するようにとみんなに伝えます。
ウサギ王国でのび太にそっくりな「ノビット」とも出会い楽しんでいた6人でしたが、のび太が作ったウサギ怪獣が暴れ出し、王国は大パニック。
そんな中のび太がうっかりバッジをなくしてしまい、このまま終わりか…というとき目の前に現れたのは転校生のルカでした。
ルカがずっとかぶっていた帽子の下に現れたのはウサギの耳!ルカはエスパルという種族の少年だったのです。
超能力「エーテル」を持っているルカがのび太を助けたのでした。
のび太を探しに追いかけてきたドラえもんたちと共に、ルカの兄弟たちであるルナやアルに会うことに。
そこではルカたちエスパルのみんなが、カグヤ星というところから「エーテル」を悪用されないように逃げてきたことが明かされました。
しかしとあるきっかけで予言の超能力を持つアルが強い力を出してしまい、カグヤ星のゴダート率いる悪者たちに見つかりエスパルのみんなは捕まります。
ルカは友達である地球人ののび太たちだけを地球に返し、自分は残ってカグヤ星の人間に捕まってしまうことに…。
なんとかルカを助けようと月に向かうドラえもんたちが、ウサギ王国で会ったのはルカが持っていた<異説クラブメンバーズバッジ>でウサギ王国に逃げ込み助かったルナでした。
しずかちゃんにルナの傷の手当てをまかせスペアポケットを置いて、ルカを探しにカグヤ星へと向かうドラえもんたち。
そこにはカグヤ星人に捕まったエスパルのみんなとゴダートの姿が…。
なんとゴダートはカグヤ星を救うのではなく、星を捨てて地球を破壊しようとするディアボロに反抗しルカたちを助けようとして捕まっていたのです。
そして実はゴダートがルカたちエスパルの生みの両親であるゴダール博士とゴダール博士の妻の子孫であることが判明します。
ゴダートはルカたちがカグヤ星から逃げるときにアルが見た予言を信じ、予言を受け継いでいたのです。
その予言とは「千年の時を経て、友と一緒に舞い戻らん。千のウサギが降り注ぎ、光の大地を取り戻さん」。
ディアボロを倒そうと奮闘するドラえもんたちでしたが、なんとディアボロの正体は破壊兵器の人工知能だったのです。
ドラえもんたちは捕まってしまいここで終わりかと思われたところで現れたのは、しずかちゃんとルナ、そしてウサギ王国のノビットと千ものムービットたちでした。
異説クラブメンバーズバッジをヒントにノビットが研究し作ったのが<定説バッジ>。
これのおかげで定説の世界へ来ることができたムービットたちと一緒にディアボロを倒します。
最後は超能力や不老不死の力を手放して人間のように生きたいと願うルカたちの願いを聞いてバッジを使い叶えたドラえもんたち。
たとえ住む場所が違っても離れていても友達だと友情を交わしたところで、物語は終わりを迎えます。
ネタバレありの感想レビュー
のび太の月面探査記でいちばん良かったと思ったのは、異説と定説が織り交ぜられている部分です。
個人的な考えなのですが、異説が唱えられることになった理由って絶対にあると思うんですよね。火のない所に煙は立たぬ…なんていうじゃないですか、それと同じで。
「月にウサギがいる」とか「かぐや姫」のお話しとか、昔のひとがこういったことを考え付いた理由があると思うんですね。
一見ばかばかしく思うけど、夢が詰まっていて本当に素敵でとてもだいすきな世界観です。
だからこそこののび太の月面探査記は、とても面白く感じました。
ウサギ王国はのび太が作った異説の世界なのに、カグヤ星やエスパルのみんなは存在しているっていうのが現実世界でもそうなのかなと思わせてくれる感じがあって…。
ドラえもんの言葉通りすべては異説から始まって、それがいつしか定説になっているんですよね。
そう考えるといま私たちが想像している異説もいつの日かは当たり前の定説になっているかもしれない。
とてもワクワクするし夢が詰まっていると感じます。
2つ目に、のび太たちが地球に戻ったあと、ルカたちを助けるために再度月に出発するシーン。
ここでドラえもんは「きっと過酷な旅になる。だから覚悟のできた人だけまた集合時間に来てほしい。」というような言葉を残します。
もちろんのび太やジャイアン、しずかちゃんは迷うことなく準備をして集合時間に集まりました。
しかし、スネ夫は最後まで迷っているんですよね。
だって考えてみれば友達になったばかりの子たちのためにまったく知らない悪の宇宙人と闘うことになって、命の保障がされていないんですから。
このスネ夫が最後までどうしようかと悩んでいる部分に、人間味を感じたし、感情移入することができました。
アニメだけどどこか現実味があるというか「そりゃ迷うよね、簡単じゃないよね」って。
そういった意味では子どもだけにむけているというよりリアリティもあって面白かったです。
そしてこのあと考察部分でも触れますが映画を見て、限られた寿命のなかで一生懸命に生きようと思わされましたね。
おそらく短命であるはずのムービットたちの文明の発展と、不老不死であるエスパルの原始的な生活。
真逆の生活ぶりはとても考えさせられるものがありました。
そして最後のルカの台詞。
人間は限られた命があるからこそ一生懸命に生きようとする。
たしかにそうかもしれません。
一生死ぬことなく生きることができる、なんて言われたらダラダラ意味もなくなんの面白みも見いだせずに生きてしまうと思います。
ふだんみんな、明日死ぬかもなんて考えずに生きている思うんですよね。
明日が来ることが当たり前で、心のどこかで寿命をまっとうするおじいちゃんおばあちゃんになるまで、死ぬはずがないって思ってます。
本当はそんなはずないんですよ。もしかすると明日、いや、5分後にでも死んでしまう可能性があります。
でもなぜかそんな感覚はなくて、日常をダラダラと過ごしがちになってるんですよ。
ルカの最後の台詞を聞いて、生きていられる時間は限られているんだからもっと一生懸命に生きないとダメだな、と思わされました。
本当にトータルしてとても良い映画でした。
大人にこそ見てほしい映画です。
のび太の月面探査記の考察
ここからはネタバレや考察などを含めて感想レビューをしていくので、まだ見ていない方は注意してくださいね。
のび太の月面探査記のコンセプト
のび太の月面探査記の1つ目のコンセプトは先ほどもお伝えしたとおり友情です。
それが特にわかるシーンが、のび太の「友達ってなに?」と聞いてきたルカに対する応え。
友達が悲しい時には自分も悲しいし、嬉しい時は一緒に喜ぶ。ただ友達っていうそれだけで、助けていい理由にだってなるんだ。
これが伏線にもなっていて、映画の後半では危なくなったのび太くんたちを逃がすルカくんと、そんなルカくんをもう一度助けにいくドラえもんたちの姿があるわけなんですが。
こののび太くんの考えって、なんかとても良いですね。
友達ってなに?って聞かれると難しいと思うんです。小さなころから自然と周りにいる存在だから。
でもあえてそれを言葉にできるのび太くんって本当にすごいな、と。
想像と破壊という人間の可能性
今回のメインコンセプトは友情でしたが、もう一つ隠れたコンセプトがありました。
それが想像と破壊、そして人間の可能性だと個人的に考えています。
そう思った理由がいくつかあるので、考察やネタバレを交えて書いていきますね。
今回の映画では<異説クラブメンバーズバッジ>を使ってのび太くんが想像した月の世界を創るというものでした。
バッジがとれると定説の月の世界に戻ってしまう。つまりウサギ王国はバッジが無ければ見えない世界、想像の世界です。
しかしウサギ王国のムービットやノビットたちは異説だけど、ルカたちエスパルやカグヤ星の人たちは定説。
そしてドラえもんたちが着けていたバッジは<異説クラブメンバーズバッジ>で、ムービットたちが助けにきたときに着けていたのは<定説バッジ>。
これこそがまさにドラえもん映画内でも描かれていた、人間の想像がたくさん詰まった部分です。
わたしたちの現実世界ではどちらも異説ですが、ドラえもんの世界の中でのルカたちは定説ですから。
その異説・定説うんぬんの中で印象に残っている台詞が「余はカグヤ星人によって造られた。彼奴らの想像力が破壊を生み出したのだ。」という部分です。
これはディアボロが残した言葉なのですが、これに対してドラえもんは「想像力は未来だ!人への思いやりだ!それを諦めた時に破壊が生まれるんだ!」と返しています。
つまり、想像をあきらめたときに破壊が生まれるんだとドラえもんは言っているわけです。
この部分は、どちらも正解であり不正解ですよね。
いま私たちが住む世界にあるものすべて、はじめは空想の世界・想像の世界のものでした。
今でこそ普通にあるスマホやインターネット、車や飛行機も、かつては海外にいる人と無料でいつでも話せたり気軽に会いに行けたりできるなんて考えたこともなかったと思います。
でもいまはこれが当たり前の世の中です。こういったことはすべて人間の想像したことから生まれています。
人間は想像からすべてを生み出してきたのです。
しかしこの想像が必ずしも良いことばかりだったかと言われると、そうではありません。想像によって生まれた悲しい出来事もあります。それは人種差別だったり、形は様々です。
だから破壊兵器であるディアボロの言うことも100%間違っているわけではありません。彼は人間の想像によって生み出され、破壊を行ってきたわけですから。
でも想像があったからこそ生まれたものも多く、いまの世の中を良くしてくれているのも確かです。
こういったところから、想像はときに破壊も生んでしまうけど、想像力は未来でありたくさんの可能性を秘めている…ということがわかります。
<想像と創造>定説は異説からできているというドラえもんの台詞
想像と破壊という人間の可能性の部分とすこし似ているのですが…
映画のなかで印象的だった言葉のひとつにドラえもんの「定説は異説からできている」というものがあります。
たとえばいまは地球が丸いというのは誰もが知る定説ですが、かつて地動説を唱えていたガリレオは裁判にかけられていました。
地球は平面だと考えられていたからです。
ですがガリレオは地動説を信じ続け、いまはそれが定説となっています。
すべては異説から始まっているわけです。
想像からはじまり、創造していく。つまりは言葉が同じでも意味が違う2つの「そうぞう」が作ってきたもの。
わたしたち人間は大人になるに連れていろんな現実を目の当たりにして「これはできる」「これはできない」と知らぬ間に勝手に判断しています。
だからドラえもんの映画を見ても「これは異説だ」と感じてしまいますが、一緒に見ているいまの子どもたちは、きっとそうではありませんよね。
彼らが想像して創造することによって、もしかすると本当にドラえもんやひみつ道具のどこでもドアやバッジなども開発されるかもしれません。
想像することを忘れない、蔑ろにしない大切さが描かれていたのではないでしょうか。
<ルカ達が人間になりたがった理由>ムービットのアダムとイブ
ドラえもんとのび太くんがウサギ王国ではじめてムービットを作ったとき「この2匹はアダムとイブみたいなものだね」という台詞がありました。
この言葉通り、つぎにみんなと一緒に訪れたときウサギ王国にはムービットたちの数は増えています。
しかしのび太くんたちに創られたのにも関わらず、人間の姿を見て驚いているんです。
つまりアダムとイブの存在だった2匹のムービットは、生きていないことになります。
わたしたち人間と同じように寿命を全うしているんですね。
でもそのぶん文明は発展していて、ノビットなんかは車をつくったり異説バッジから定説バッジを発明していました。
一方で1,000年以上も生きていて不老不死であるエスパル・ルカたちの暮らしは、原始的なものでムービットたちと比べると全然発展していませんでした。
なぜこんなにも文明が違うのか、最後にエスパルのみんなが普通の人間になりたがっていたことと関係していると思います。
ふつうの人間として生きたいと願うエスパルのみんなに、ドラえもんたちは「せっかく超能力も使えて一生いきられるのになぜ」という言葉を投げかけます。
このときにルカは「寿命があるからこそその中で一生懸命に大切に生きようと思うことができるんだ」という風な言葉を返していました。
つまり、限られた時間だからこそ一生懸命に生きて文明は発展していく。これは寿命がある人間とムービットは同じ。
しかし不老不死で時間が有り余るエスパルのみんなは、時と持て余していた。
だから1,000年以上生きているのにも関わらず、なんの発展もしていなかった。
限られた時間だからこそ、人はなにか爪痕を残そうと一生懸命に生きることができるんだとわかるシーンです。
映画ドラえもん・のび太の月面探査記まとめ
「声かわってるし絶対集中できないわ~」とか思っていた自分をひっぱたきたい。
ドラえもんの映画はいつになっても素晴らしい。こんなにも深い意味が込められているなんて。
子どもにはもちろんウケるでしょうけど、わたしは大人にこそ見てほしいと思います。
きっと見たあとは「もっと精いっぱい生きよう」って感じるはずです。
ぜひ「映画ドラえもん・のび太の月面探査記」を楽しんでください。
もちろんドラえもんの映画はどれもメッセージ性が強く、大人だからこそ楽しめる作品ばかりなので、これを機に歴代のものを楽しむのもオススメです。
わたしのイチオシは、雲の王国と夢幻三剣士!
ぜひお時間があれば見てみてくださいね💕
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